福岡市の概要
- 福岡市は中央区、博多区、早良区、西区、城南区、南区、東区の7区から成り立っています。
- 福岡市は人口約159万人で、今後も長期に人口増加が予想される数少ない地域です。
- 市の中核は「天神」ですが、この「天神」と「福岡空港」「博多駅」が地下鉄空港線で結ばれ、天神から福岡空港まで約20分程度、博多駅まで約6分程度というアクセスの良さは特筆すべき点です。
- 不動産売買の取引金額は東京、大阪に次ぎ第3位と盛んです。現在の福岡の不動産で注目すべき点は東区にあった九州大学が西区に移転したことにより、西区(九大学研都市近辺)の賃貸需要が向上していること、また東区の九大跡地がどのように開発されるかという点です。
- 福岡の交通(詳しくはこちら)
- JRは博多駅を中心に、山陽新幹線、九州新幹線で大阪、鹿児島へ通じています。JR在来線は小倉、熊本を結ぶ鹿児島本線を中心として、篠栗線、香椎線、筑肥線があります。
- 地下鉄は空港線、箱崎線、七隈線があります。空港線は福岡空港、博多駅、天神を経由し、西区の姪浜まで行きます。箱崎線は中洲川端駅で空港線と接続し、東区へ向かいます。城南区へむかう七隈線は空港線・天神駅と天神南で隣接しますが、2022年に博多駅まで延伸し空港線と交わります。
- 福岡の私鉄は西鉄があります。西鉄は福岡市内に大牟田線と貝塚線が走っています。西鉄大牟田線は、天神から南区の大橋へ抜けてゆきますが、この沿線は福岡の代表的な住宅地域となっています。
- 福岡の自然(詳しくはこちら)
- 福岡市は南海トラフからの大きな影響はないと思われます。しかし天神のそばを「警固断層帯」という活断層が走り、マグニチュード7.2の地震が今後30年内に6%の確率で発生すると予測されています。南海トラフ(今後30年内に70%)と比較すると、確率は低いと思われます。
- 福岡市は河川が多く、主要なものだけでも東から多々良川、三笠川、那珂川、桶井川、室見川と多くの河川が存在します。また福岡は海岸に近いエリアが中心部となっており、香椎、天神、西新、姪浜などの標高はいずれも1m~8m程度しかないので水害には留意する必要があります。
福岡の投資物件の状況(アパート・マンション別、価格、利回りについて)
- 福岡市内のアパート・マンション(駅徒歩10分、築10年以内)の物件について、私がいくつかの不動産投資サイトを継続的に観察して個人的に判断したものです。あくまで参考程度ですのでご了承ください。
- アパート・マンション別では、アパートが7-8割近くを占めると思われます。マンションについては5階以上の高層マンションが中心となります。このため、マンションは高額取引となる傾向があります。
- アパートの価格は5000万円~1億2000万円程度が多く、利回りは6.5%程度が多いと思われます。
- マンションの価格は2億5000万円~8億円程度が多く、利回りは4.5%程度が多いと思われます。
Central Area
- 主な鉄道の駅 空港線:天神、大濠公園、唐人町 七隈線:桜坂、六本松
- 特徴
- 大濠公園の西側は「大濠」アドレスとなっており、アメリカ領事館があり福岡で最も高級な住宅地域を形成しています。その西側が「今川」という街になりますが、大濠アドレスで高級賃貸マンションが多く存します。このエリアでは取得費用は高額ですが、投資の中心になると思われます。
- 桜坂は高台で地盤も良好ですが、分譲マンション中心のエリアです。桜坂を下った大濠公園南側の「六本松」は旧九大の跡地を含み、賃貸の盛んなエリアとなっています。
East Area
- 主な鉄道の駅 JR鹿児島本線:吉塚、箱崎、千早、香椎 箱崎線:箱崎宮前、箱崎九大前、貝塚 西鉄貝塚線:千早、西鉄香椎
- 特徴
- 千早は福岡を代表する高層住宅地域となっています。
- 香椎は古くからの町ですが、現在はやや勢いを欠いている感があります。
- 多々良川の西側は九大跡地が広がるため、今後街が大きく変わる可能性があります。九州大学跡地は2024年に譲受人へ引き渡される予定です。この辺りについては、長期的に考えてゆきましょう。
South Area
- 主な鉄道の駅 西鉄大牟田線:薬院、西鉄飯尾、高宮、大橋
- 主な特徴
- 次のWest Areaと並んで、住宅投資に向いたエリアになっています。西鉄大牟田線は那珂川の西側を沿って走っていますが、薬院、西鉄飯尾、高宮の西側の緩傾斜地は福岡の古くからの優良な住宅地域となっています。
- 薬院と西鉄飯尾の間の西側は閑静な高級住宅街となっています。
- 大橋周辺は庶民的で活気のある街が広がっています。
West Area
- 主な鉄道の駅 空港線:西新、藤崎、姪浜 JR筑肥線 九大学研都市
- 特徴
- 空港線で天神、博多駅、福岡空港に直結する大変利便性の良い地域です。
- 西新は古くからの街で西南学院大学があり、校舎のデザイン性は日本でも屈指の美しい大学となっています。また、西新から海岸に向かって「サザエさん通り」が伸び、海岸沿いにはももち海岸公園、福岡タワーなど福岡の憩いのエリアとなっています。このような背景から、居住用賃貸の投資に適性のある地域です。
- 姪浜は空港線の西端の駅ですが、そこからJR筑肥線が佐賀県に向かって伸びています。姪浜から3駅目に九州大学(新キャンパス)の最寄となる九大学研都市があります。このため、この地域は賃貸需要は今後とも期待できる地域といえます。
その他のエリア
- 七隈線沿線:七隈線は別府を超えると、城南地区に向かって高台を登ってゆきます。このエリアは低層住宅が広がる地域ですが、「福大前」には福岡大学の学生に対する賃貸需要があります。また、「橋本」(西区)「次郎丸」(早良区)は道路に沿って商業施設が発達しています。2022年に七隈線は博多駅に接続する予定であり、その後は発展がある可能性があります。
- JR篠栗線、JR香椎線の沿線については調査が進んでおりませんので、記載を控えさせていただきます。