東京の道路(1)放射道路(一般道路)


放射道路と環状道路

東京の都心部を語るうえで道路がどのように走っているかを理解することは重要だと思いますが、あまりに多くの道路がはしっているため地図を見ていると混乱してしまいます。そこで今回は道路をどのように理解すればよいかを考えました。(今回の道路は高速道路を除く一般道路です。)

東京の道路を理解するうえで、「放射道路」と「環状道路」を分離してみないと、道路の多さのために地図がわかりにくくなってしまいます。

放射道路」とは東京都心部から各地方へと延びる道路を言います。東京では「東京都市計画道路幹線街路放射線」として第1号線から第36号線までがあります。しかしこれらは必ずしも1本の道路を指しているとは限らず、「ここからここまでは都道○○号線でその後は国道〇号線」のようにわかりにくい指定のものもあります。従って上記の放射線道路図では「東京都市計画道路幹線街路放射線」に概ね沿うような形で主要な放射道路を描いています。今回はこの放射道路について考えたいと思います。

環状道路」は東京の皇居を中心として円を描くような道路を指します。(ほとんどが弧を描いている状態ですが)放射線道路と同様に、東京では「東京都市計画道路幹線街路環状線」として1号線から8号線まで指定されています。今まで環状六号線(山手通り)、環状七号線、環状八号線については述べてきましたが、山手線の内側には環状一号線から環状五号線までが存在します。

東京の放射道路は、こう理解するとわかりやすい。

東京の放射道路は、次の2つの点に着目すると理解しやすいと思います。(これら以外にも独立した放射道路もあります。)

  1. 皇居から放射する道路・・・東京の近辺への道路は皇居(皇居の外周・環状一号線)が始点となっているものが多くあります。
  2. 日本橋を起点とする道路・・・東海道(国道15号)、中山道(国道17号)、日光街道・奥州街道(国道4号)、水戸街道(国道6号)は日本橋からスタートする道です。(甲州街道も日本橋が始点とされているようです。)お江戸日本橋といわれる所以です。

皇居から放射する道路

国道1号線(桜田門から)

放射道路への分岐が続く内堀通り

 

皇居(皇居の外周・環状一号線)から放射する主な道路は次のものがあります。皇居は東京近辺への道路の始点となっています。

日比谷通り、国道1号、六本木通り、国道246号、甲州街道、靖国通り(青梅街道、京葉道路)、目白通り、永代通り、晴海通り

  • 日比谷通り・・・内堀通りの東側を走り、皇居外苑の東側、日比谷公園の東側を通過し、田町で国道15号と合流します。
  • 国道1号・・・「桜田門」を始点とし大阪まで伸びる東海道の幹線道路です。都心部では「桜田通り」と呼ばれますが、郊外に近づくにつれて「第二京浜」と呼ばれるようになります。内堀通りの延長である「白山祝田田町線」と赤羽橋で合流、白金高輪の少し先(清正公前)で「目黒通り」と分岐、五反田付近で「中原街道」と分岐(交差)します。
  • 六本木通り・・・「国会前」の交差点を始点とし六本木を経由して渋谷付近で国道246と合流します。
  • 国道246号・・・国会議事堂の北側、最高裁判所の南側にある「三宅坂」の交差点を始点として青山一丁目を経由し渋谷付近で六本木通りと合流します。渋谷までは「青山通り」その後「玉川通り」という通称があります。その後、静岡県沼津市まで通じる道です。「井の頭通り」は表参道で国道246号と分離し原宿を経由して吉祥寺と井の頭公園の間を通り武蔵野市の境浄水場付近に至る道路です。表参道から原宿にかけては「表参道」と呼ばれています。
  • 甲州街道・・・国道20号。皇居の西「半蔵門」を始点として、四谷、新宿を経由し八王子、甲府へ向かう道路です。新宿までの間は通称「新宿通り」と呼ばれます。
  • 靖国通り・・・皇居の北「田安門」を東西方向に進む道です。東から、岩本町、小川町、九段下、市谷、曙橋等を経由し、新宿駅に北側を通過します。新宿より西は「青梅街道」となり、青梅市を経由して、山梨県甲府市に向かいます。東側は浅草橋の交差点を超えると国道14号線「京葉道路」と呼ばれ、江戸川区篠崎までは一般国道ですが、篠崎インターチェンジから高速道路となり、幕張、穴川、蘇我(千葉市中央区)に通じます。
  • 目白通り・・・九段下から飯田橋を経由し、江戸川橋、都電早稲田駅と向いその後、目白通りと新目白通りに分かれ、「新目白通りは目白と高田馬場の間を、「目白通りは学習院大学、目白駅を通って、西落合一丁目で再び合流し練馬区に至り、関越自動車道練間インターチェンジに接続します。なお、飯田橋で「大久保通り」と分岐します。大久保通りは東新宿の北側、新大久保、大久保を経由し、高円寺南で環状七号線に突き当たります。
  • 永代通り・・・「大手門」を始点に日本橋、隅田川の「永代橋」を通過して荒川近くまで通じます。また、永代橋を過ぎると「葛西橋通り」が分離し旧江戸川の浦安橋を超えた地点まで続きます。
  • 晴海通り・・・国道1号と同じく「桜田門」を始点とし、有楽町、銀座四丁目交差点を通過し「勝鬨橋」を渡り晴海に至り、その後、豊洲を通過し東雲まで至る道路です。

 

日本橋を起点とする道路

日本橋(中山道に向かって)

言問橋(水戸街道)

 

日本橋は、国道15号(第一京浜、中央通り)、中山道(国道17号)、日光街道・奥州街道(国道4号)、水戸街道(国道6号)の起点となっています。日本橋を起点とする道路は日本の各地へ通じる「街道」です。日本橋の北側にはアイキャッチ画像に用いた「日本道路元標」があります。なお、「甲州街道」についても起点は日本橋とされているようです。

  • 国道15号(第一京浜、中央通り)・・・日本橋から銀座4丁目交差点、新橋、品川、川崎を経由し、横浜市神奈川区の青木交差点に至る道路です。日本橋から新橋までは「中央通り」と呼ばれ、その後「第一京浜」となります。新橋から日本橋まで東側には「昭和通り」が並行して走ります。また新橋から「海岸通り」が分岐し海岸通りは天王洲アイルを経由し平和島に至ります。
  • 中山道・・・中山道は日本橋から埼玉県、群馬県、長野県、岐阜県、滋賀県を経由し京都の三条大橋に至る重要な日本の街道でした。現在の国道17号も群馬県高崎市までは同様のルートをたどっていますが、現在の国道17号は新潟県新潟市に至る道路となっています。中山道は東京大学に接していますが、その近辺では「本郷通り」、その後白山近辺では「白山通り」と呼ばれます。中山道は湯島近辺で東へ向かう「蔵前橋通り」は台東区、墨田区、江東区、葛飾区を経由し江戸川近くの江戸川交差点に至ります。また本郷三丁目の交差点からは「川越街道(国道254号)」が分岐します。川越街道の山手線の内側では「春日通り」と呼ばれています。川越街道は埼玉県川越市に至る道路です。川越街道は上の図では記載していませんが、東武練馬駅の少し先で大宮に至る「新大宮バイパス」が分離します。
  • 日光街道・奥州街道・・・日光街道・奥州街道(国道4号)は、日本橋でも国道15号や中山道よりやや東側の「昭和通り」として始まります。三ノ輪で明治通りと交差しますが、そこまでは「昭和通り」の呼称となります。国道4号は「奥州街道」として埼玉県、栃木県宇都宮市、福島県福島市、宮城県仙台市、岩手県盛岡市を経由し青森県青森市へと至る東北の大動脈です。
  • 水戸街道・・・水戸街道(国道6号)は中山道から東日本橋で東方向へ浅草まで隅田川北岸を行き浅草付近の言問橋で隅田川を渡ります。その後、千葉県松戸市を経由し茨城県水戸市に至る道路です。浅草までは「江戸通り」と呼ばれています。

独立した放射道路

以上の他にも独立した放射道路があります。

  • 尾久橋通り(おぐはしどおり)・・・鶯谷、日暮里から西日暮里を経て北上し隅田川を尾久橋、荒川を扇大橋で連続して渡り、日暮里・舎人ライナー見沼代親水公園先の舎人二ツ橋に至る道路です。
  • 要町通り(かなめちょうどおり)・・・池袋西口から要町の交差点を経由して環状七号線に至る道路です。環状七号線の手前には小竹向原があります。要町通りと呼ばれるのは、山手通り(要町交差点)から環状七号線の間です。

まとめ

以上のように、東京の放射道路は「皇居」と「日本橋」が起点となっています。皇居からは東京近辺への道路が、日本橋からは全国各地への街道がスタートしています。東京の道路で混乱したら、この2つのポイントから考えてみましょう。

次回は「環状道路」について述べたいと思います。東京の道路がわかりにくいのは、この環状道路が原因になっているのではと私は疑っています。

あともう一点。今回のブログでお気づきかもしれませんが、道路の名称は複雑です。例えば、同じ道路であっても、「国道1号線」とか「第二京浜」とか「東京都市計画道路幹線街路放射一号線」とか多様な呼び方があります。そして私も都合の良い呼称を利用しています。また

「国道1号線」=「第二京浜」=「東京都市計画道路幹線街路放射一号線」

というわけではありませんこれらの呼称はどのような背景の呼称なのでしょうか?また公に決まった呼称なのでしょうか?道路はいつも奇々怪々ですが、そのうちの一つである「道路の名称」について最初に考えてみたいと思います。

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